宮司の弟と死亡した女、妻と判明 富岡八幡宮の事件
捜査のため、事件があった現場へ入る捜査員ら=8日午後2時14分、東京都江東区富岡、柴田悠貴撮影
東京都江東区の富岡八幡宮周辺で、宮司の富岡長子(ながこ)さん(58)らが襲われて3人が死亡した事件で、警視庁は8日、3人のうち身元がわかっていなかった女は、富岡さんの弟の富岡茂永(しげなが)容疑者(56)の妻、真里子容疑者(49)と判明したと発表した。
捜査1課によると、茂永容疑者と真里子容疑者は7日午後8時25分ごろ、富岡八幡宮敷地内にある富岡さんの自宅近くに待機し、富岡さんが車から降りた後、富岡さんと運転手の男性(33)を日本刀でそれぞれ襲った疑いがある。富岡さんは後頭部付近などを刺されて死亡し、男性は右腕などを切られ重傷だが、命に別条はないという。
茂永容疑者はその後、真里子容疑者の腹などを刺し、自らも胸などを刺して死亡した。警視庁は茂永容疑者が自殺したとみている。今後、両容疑者について殺人容疑で書類送検する方針だ。
捜査関係者によると、茂永容疑者は2001年に宮司を解任され、富岡さんは02年、警視庁に「宮司の地位を巡る親族間のトラブルがある」と相談していた。茂永容疑者は06年1月、富岡さんを脅すような内容のはがき2枚を送りつけたとして脅迫容疑で逮捕、起訴され、罰金刑を受けている。警視庁は直近にも何らかのトラブルがなかったか調べている。
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