ネットにあふれる過激動画 若者の承認欲求、専門家指摘
「ドッキリ」などと題したいたずら動画が投稿サイトにあふれ、トラブルが後を絶たない。過激な内容の動画が目立つようになり、未成年者への悪影響を懸念する声もある。専門家は「マナーを守って」と注意を促している。
警察官の前で覚醒剤に似せた白い粉を落とし、ダッシュする――。そんな動画をユーチューブに公開した男が9月、福井県警に偽計業務妨害容疑で逮捕された。動画の再生回数は公開時、100万回を超えた。
略式起訴され、罰金40万円の略式命令を受けた後、正式裁判を求め、15日に福井簡裁で初公判がある。弁護人によると、「警察官をからかう目的だった」と話しており、無罪または罰金額の減額を求める方針という。
ユーチューブを運営するグーグルの日本法人によると、動画投稿で収入を得られるのは18歳以上。動画には広告が付き、広告料の一部が投稿者に払われる。あるユーチューブビジネス関連会社によると、1再生回数の相場は一般的に0・1円前後だが、ジャンルなどによって変わるという。
ユーチューブで「ドッキリ」と検索すると、130万件以上の投稿が見つかる。制服姿の若者が交番の前で飲酒や喫煙をして警察官の反応をうかがう動画など、悪質な例も目立つ。授業中に生徒全員がトイレに行くなど、学校で撮影されたとみられるものもある。
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