阪神変えた闘将の本気 「球宴に選ぶな」異例の要望も
2003年9月15日、優勝決定日にサヨナラ安打を放った赤星を抱きしめる星野仙一さん=阪神甲子園球場
星野監督の阪神時代、担当記者が振り返る
「藤本(敦士)を選ぶのはやめるようファンに言ってくれ。打率2割を切っとる。球宴の価値が下がる」。報道陣に訴えた星野監督の真剣な表情を覚えている。2002年の球宴。前半戦の快進撃と「星野フィーバー」が重なり、ファン投票の最初の中間発表で阪神の選手が大勢トップに入った。
監督は、実力のない選手がマスコミに持ち上げられ、錯覚してだめになってしまうことを危惧した。人気球団の弊害だ。「打率2割の打者や1、2勝の投手が騒がれるなんて。普通なら街を歩けない成績や」
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