撮影アングルにも細かい注文 三沢基地に到着のF35A
米国製の最新鋭ステルス戦闘機「F35A」1機が26日午前、航空自衛隊三沢基地(青森県三沢市)に初めて配備された。
航空自衛隊小牧基地を午前9時46分に離陸。同11時直前に青森県三沢市上空に現れた。グレー色の機体は、三沢基地上空の雪雲の合間の青空をバックに、翼端から白い筋を引きながら大きく旋回。予定通りの午前11時に着陸した。
機体が誘導路から駐機場へ入ると、駐機場入り口に控えていた消防車2台が放水のアーチを作って到着を歓迎。寒風の吹きすさぶ中待っていた約300人の隊員や米軍三沢基地のR・スコット・ジョーブ司令官からも、盛大な拍手が送られた。
最新鋭の機体は「軍事機密の塊」という。機体がエンジンを止めるとすぐさま地上整備員によって、機密の一つである空気取り入れ口には赤いカバーがかけられたほか、撮影する報道陣にもアングルなどに細かい注文がつけられた。
機体を操縦してきた航空自衛隊第3航空団飛行群臨時F35A飛行隊長の中野義人2佐は、空輸の完了を同航空団司令兼三沢基地司令の鮫島建一空将補に報告。女性隊員から花束を受け取った。鮫島司令は「F35Aは優れた機能・性能により航空防衛力に変革をもたらし、厳しさを増す安全保障関係の中、国民の平和と安全の確保に大きく貢献する。三沢基地は速やかに運用体制の確立に取り組んでいく」とあいさつした。
三沢市の種市一正市長は「自衛隊機として日本で初めての配備となる。訓練に際しては整備点検に万全を期し、安全飛行に十分留意していただきたい」とコメントした。(鵜沼照都)
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