F1アロンソ、トヨタ車でルマンへ 3大レース制覇狙う
自動車のF1で通算32勝を挙げているフェルナンド・アロンソ(36)=スペイン=がルマン24時間を含む世界耐久選手権(WEC)でトヨタ車のハンドルを握ることになった。アロンソの願いはF1のモナコ・グランプリ(GP)、ルマン24時間、米インディアナポリス500マイル(インディ500)の世界3大レースを制することだ。
世界3大レース制覇は過去にグラハム・ヒル(英)しかいない快挙だ。同じモータースポーツとはいえ、車も違えば、レース形態も異なる。また日程が重なっており、同じ年にチャレンジすることも難しい。自動車界の「二刀流」は物理的な困難がつきまとう。
常々「3大レース制覇が夢」と語っているアロンソが、夢に向かって具体的な動きを見せたのは昨年だった。
アロンソはF1モナコGPを欠場して、同時期に行われたインディ500に出場した。佐藤琢磨が初優勝したレースでリタイアし、24位に終わったが、一時はトップを走るなど実力のあるところを見せた。
そして今回のトヨタとの2年契約によって、ルマン24時間優勝の可能性が現実のものになった。アロンソはトヨタを通じ「ルマン24時間に初めて参戦できることをうれしく思っています。短時間で学ばなければいけないことも多いでしょうが、心の準備はできています。開幕戦を迎えることを楽しみにしています」とコメントした。
1月下旬には米デイトナ24時間レースに出場し、耐久レースの感触を確かめている。
アロンソは中嶋一貴、セバスチャン・ブエミと組んでトヨタの8号車をドライブする。5月のWEC開幕戦でデビューし、6月のルマン24時間で初出場初優勝を目指す。
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