容疑者、慣れないAT車運転 岡山の児童5人死傷
【動画】児童が巻き込まれた事故現場=依知川和大撮影
岡山県赤磐(あかいわ)市の県道で1月30日、乗用車に追突された軽トラックが下校中の小学生に突っ込んで児童5人が死傷した事故で、乗用車を運転していて逮捕された重森智子容疑者(70)=赤磐市仁堀(にぼり)西=が、ふだん乗っていないオートマチック車(AT車)を運転していたことが県警と弁護士への取材でわかった。県警は慣れない車の操作が事故につながった可能性があるとみて捜査している。
接見した弁護士によると重森容疑者は通常、マニュアル車を運転していたが、事故当日は親族がこの車を使っていたため、夫のAT車を運転。事故直前、スピードが出すぎていると感じた助手席の夫は「ブレーキを踏め」と注意したという。一方、重森容疑者は「事故当時のことはよく覚えていない」とした上で、「スピードを落とそうと思ったけど、落ちなかった」と話しているという。
県警によると、重森容疑者の車が反対車線にはみ出し、対向車と衝突した後、元の車線に戻って軽トラックに追突。軽トラックは歩道に乗り上げて横転し、市立軽部小4年の藤原友依(ゆい)さん(9)が死亡、ほかの4人が重軽傷を負った。県警は重森容疑者を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕し、容疑を過失運転致死傷に切り替えて捜査している。(本間ほのみ、村上友里)
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