高梨、4年間も見続けた悪夢 自分と向き合い手にした銅

涙が止まらなかった。高梨沙羅(クラレ)は滑り終えると、仲間に抱き寄せられた。「ほっとした。金メダルは取れなかったけれど、最後の最後に、渾身(こんしん)の、ここに来て一番いいジャンプができた」。銅メダル。五輪で日本女子ジャンプ初の表彰台に上がった。

目が覚めて、涙する夜もあった。

助走路から飛び出し、追い風を受けて吸い込まれるように落ちていく。着地でひざを曲げて足を前後にずらし、水平に手を広げるテレマークが入らない。

4年前から見続ける夢がある。金メダルの大本命と言われながら4位に終わったソチ五輪のジャンプだ。

当時17歳。周囲の期待を感じ、「勝ちたい」と必要以上に口にした。近くで声をかけられても気付かないことがあるほど高い集中力。それが力みにつながり、動きを硬くした。

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