エゴサーチ、落ち込むことあったけれど 吉田沙保里さん
3月8日は、国連が定めた「国際女性デー」です。男女格差が大きいとされる日本を、若い人たち、とりわけ女の子たちが、性別にとらわれず生きることができる社会に――。レスリング女子の五輪金メダリスト、吉田沙保里さん(35)は「いろいろな人とコミュニケーションをとって、視野を広げて」と語ります。
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「強い女性」より「守ってあげたくなる女性」のほうがモテる風潮、ありますね。だから私、彼氏ができないんでしょうね(笑)。どうしても「強い」とか「怖い」とか思われるので。レスリングをやってきたからこそ今の自分があるので、全然後悔はしていないけれど。
ただ、いま本当に活躍している女性が多いですよね。格闘技でも、他の競技でも、スポーツ以外の分野でも、強かったりリーダーになったりという女性も多いので、それはうれしいです。強い男性も弱い男性もいるし、それは女性も同じ。「男性だから」「女性だから」というイメージで、自分や他人を決めつけるようなことはしたくないと思っています。
兄が2人の末っ子で、周りに女の子はあまりいなかった。小さい頃からレスリングにのめり込んできて、おしゃれなんて全然知らずにきました。現役バリバリでやっている時は、おしゃれに意識がいってしまうと集中力が欠けるし、監督たちからも「格闘技なんだし、女になってんじゃないよ」と言われたりしていたので、戦うことに集中していました。
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