神戸製鋼会長兼社長ら辞任発表 品質データ改ざんで引責
神戸製鋼所は6日、品質データ改ざんなど一連の不正の責任を取り、川崎博也会長兼社長(63)が4月1日付で辞任する人事を発表した。5日の取締役会で辞任の申し出があったという。後任は近く開く取締役会で決める。川崎氏は6月下旬開催予定の定時株主総会で取締役も退任する。
不正が横行していたアルミ・銅部門を担当する金子明副社長(63)は4月1日付で辞任し、6月下旬の株主総会で取締役も退任する。アルミ・銅部門担当の常務執行役員2人は今月6日付で退任し、同部門の執行役員は報酬の80%を4カ月間減額する。
社外取締役と監査等委員を除く、すべての取締役とすべての執行役員については、3月から基本報酬の10~50%を1~4カ月間返納させる。
神鋼では、製品出荷検査結果の捏造(ねつぞう)や検査をしないなどの不正が組織的に続けられていた。不正の原因や再発防止策を盛り込んだ最終報告書が6日まとまり、経営責任を明確にする。
不正品の出荷先は国内外約700社。現時点で不正による事故は起きていないが、顧客から求められた部品交換や再検査といった補償費用などで、もうけが今年度だけで100億円減ると見込まれている。
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