森友の決裁文書コピー提出 野党反発「開示済みと同じ」
参院予算委理事会に臨む与野党の理事ら=8日午前8時41分、岩下毅撮影
学校法人「森友学園」との国有地取引に関する財務省の決裁文書が書き換えられた疑いをめぐり、財務省は8日、参院予算委員会の理事会に文書のコピーを提出した。野党はこれまで国会議員に開示された文書と同じで疑惑の解明につながらないと反発。立憲民主党など野党議員は出席しないまま、委員会が始まった。
提出されたのは「貸付決議書」「売払決議書」で、それぞれ紙のコピーと、電子ファイルを印刷したものがあり、計4種類。理事会で野党側は、他に文書がないのか追及したが、財務省は「調査中」としか答えなかったという。予算委理事を務める立憲の蓮舫・参院国会対策委員長は記者団に対し、「納得できない」と語気を強めた。
一方、安倍晋三首相は委員会で「できるだけ早期に説明できるよう財務省を挙げて最大限努力をしてもらいたい。政府としても誠意を持って対応していく」と述べた。自民党の三木亨氏の質問に答えた。
文書をめぐっては財務省は6日、「捜査の対象となっており、直ちに確認できない」とし、開示を拒んでいた。しかし、財務省の説明に野党だけではなく、与党も批判。近畿財務局に残っていたコピーを提出することになった。
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