9条改憲案、執行部押し切る 首相の求心力低下で焦り

自民党憲法改正推進本部は、「賛成」「反対」の声が飛び交う中、細田博之本部長が9条の条文案作成の一任を取り付けた。安倍晋三首相が掲げた自衛隊明記案で押し切った形だが、森友学園をめぐる文書改ざんで首相の求心力は弱まり、他党も含めた改憲機運はしぼみつつある。

22日夕、自民党本部9階で開かれた党憲法改正推進本部。9条改正をめぐる議論が始まってから3時間近くたった頃、細田氏が発言を求めた。

「我が党が意見をまとめずに提案もしない状況では、事態はどんどん長引くばかりです」

細田氏が安倍首相が提案する2項を残したまま、自衛隊を明記する案に集約させる考えを示すと、司会役の岡田直樹事務局長がすかさず細田氏への一任を提案。出席者からの拍手で了承された。

この日の会合で推進本部の執行部は、2項維持案の二つの修正案を提示。2項維持案での取りまとめに注力した。出席者からは細田本部長への対応一任を求める意見と2項削除論者による一任反対論が交錯した。

ASAHI.COM

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