「パンダに頼らぬ」 アドベンチャーワールドの苦い経験

写真・図版イルカの飼育展示の考えなどを語る山本雅史社長=白浜町のアドベンチャーワールド

和歌山県白浜町アドベンチャーワールドが22日に開園40周年を迎える。記念日に先立ち、運営会社アワーズの山本雅史社長(40)が16日、報道各社のインタビューに応じ、「パンダだけでなく、様々な動物に焦点が当たるようにしていく」と運営方針を語った。

同社が「スターに頼らない」という方針を掲げるのには苦い経験が背景にある。山本社長が入社したころ、パンダよりも看板スターだったオルカ(シャチ)が相次いで死んだ。「それまではオルカありきで、イルカやアシカのショーは前座のようだった」。オルカがいなくなると途端に入園者が激減した。

「だから今、パンダだけに頼ってはいけない」と心に誓う。シャンシャンが生まれた東京・上野動物園の盛り上がりがよくニュースになるが、「うちも、もちろん赤ちゃんが生まれた時はPRするが、ふだんはあえて少し抑えている。140種、1400匹・羽いる動物たちの価値や魅力を伝えたい」と話す。ペンギンのパレード企画やウサギ・モルモットのフレンドハウスがその例だ。

ASAHI.COM

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