1歳食塩中毒死、保育施設で何が 両親「裁判で真実を」
盛岡市の保育施設で2015年8月、下坂彩心(あこ)ちゃん(当時1)が食塩中毒で死亡した事件の初公判が22日、盛岡地裁で開かれる。保育施設の元経営者は傷害致死容疑で逮捕、釈放後に業務上過失致死罪で略式起訴されたが、裁判所の判断で正式な裁判が開かれることになった。「真実を知りたい」。彩心ちゃんの父親・亘さん(28)は思いを募らせる。
「長くかかった。やっとスタートできる」。亘さんは振り返る。彩心ちゃんが亡くなってから初公判まで約2年9カ月。この間、複雑な経緯をたどった。
死亡から約2年後の昨年7月、岩手県警は保育施設の経営者だった吉田直子被告(34)を傷害致死容疑で逮捕したが、盛岡地検は処分保留で釈放。その5カ月後、吉田被告は傷害致死罪ではなく、業務上過失致死罪で盛岡簡裁に略式起訴された。
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