見開き3面、ド迫力の御朱印 副住職の筆がうなる劇画調

写真・図版3面を使った御朱印。不動明王や観音菩薩があしらわれている=愛知県津島市天王通り6丁目

愛知県津島市にある観音寺(同市天王通り6丁目)の御朱印が「すごい迫力」「芸術的」と話題になっている。文字だけでなく、本尊や十二支など、巧みな絵があしらわれている。手がけるのは、青年漫画誌の新人賞に入った経験もある若手の副住職だ。

参拝者から受け取った御朱印帳に筆を走らせること約15分。長谷川優(ゆう)さん(27)が、3面を使って不動明王や観音菩薩(ぼさつ)を次々に描き上げると、参拝者は感嘆の息をもらした。

4月下旬、神奈川県から夜行バスでやってきた会社員の男性(24)は「ネットで見かけて以来、ほかにはないものを感じていた。念願がかなってうれしい」と話した。

優さんは、真言宗智山派総本山・智積院(京都)内で1年間の修行後、大学に進み、そのころから本格的に漫画の投稿を始めた。卒業後は漫画家のアシスタントも経験。講談社の青年漫画誌イブニング編集部主催の「イブニング新人賞」で準大賞を受けたこともある。

昨春に観音寺に入ると、長谷川快真(かいしん)住職(62)から御朱印を任された。「字は下手だが絵なら描ける」。そう思って独自の御朱印を始めたところ、口コミで評判が広まった。

グループの参拝者には少しずつ構図を変えたり、リピーターからの要望に応えたり。明治から大正期の日本画家の作品などからも学びながら、愛染明王、風神、雷神……と、描く対象を増やしている。

ASAHI.COM

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