働き方法案、与党が採決先送り 31日の衆院通過めざす

写真・図版首相官邸に入る安倍晋三首相=29日午前8時11分、岩下毅撮影

 安倍政権が今国会の最重要法案と位置づける働き方改革関連法案について、衆院議院運営委員会は29日午前の理事会で、与党が同日午後にめざしていた本会議採決を31日に先送りすることを決めた。与野党が協議し、30日に衆院厚生労働委員会で野党が2時間質疑することで折り合った。

法案は25日の衆院厚労委で与党が採決を強行した。立憲民主党辻元清美国会対策委員長は29日午前、国会内で自民党森山裕国対委員長と会談し、同日中の採決の見送りを要請。終了後、森山氏は「本会議での採決は、できれば与野党合意のもとで決めることが一番いい」と記者団に述べ、野党の要求を受け入れる考えを示した。

政府・与党は同法案を31日に衆院を通過させ、6月1日にも参院で審議入りして会期末の6月20日までに成立させる方針。

同法案は「高度プロフェッショナル制度高プロ)」の導入が焦点の一つになっている。高プロは年収1075万円以上の一部の専門職を労働時間規制から完全に外す規制緩和策で、立憲などは「過労死を助長する」と批判している。

法案には、ほかに規制強化策の残業時間の罰則付き上限規制、正規と非正規の不合理な待遇格差是正のための関係法の整備などが盛り込まれている。立憲や国民民主党、共産党などの野党は引き続き、高プロの削除を求めていく構えだ。

ASAHI.COM

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