加計事務局長、首相との面会発言「その場の雰囲気で」

写真・図版愛媛県庁を訪れ謝罪する加計学園の渡辺良人事務局長(右から2人目)ら=2018年5月31日午前11時5分、松山市、前田智撮影

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愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐり学校法人「加計(かけ)学園」の加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会したと県の文書に記されている問題で、学園の渡辺良人事務局長が31日、松山市の県庁を訪れ、「県と市に誤った情報を与えた」とのコメントを出したことについて謝罪した。記者団の取材にも応じ、面会の発言は「たぶん自分が言ったのだろうと思う」と話した。

中村時広知事が台湾出張のため、西本牧史・企画振興部長が対応した。面談は冒頭だけ報道陣に公開され、渡辺事務局長は「愛媛県に対し多大なご迷惑をおかけした」と謝罪。西本部長は「非常に重大な内容で、事前に県に連絡がなかったのは残念」と述べた。

県は、学園に約93億円を補助する市に、約30億円を支援する。西本部長は「多額の公金を支出する以上、県民や県議会に説明を果たす必要がある。加計学園もしっかりと説明責任を果たされることが信頼確保につながる」と指摘した。

渡辺氏は記者団に、首相と加計氏が面会したという県との打ち合わせ時の発言について「(参加した)あのメンバーならぼくしかいない」と説明。「その場の雰囲気で、ふと思ったことを言った」「十数年来煮詰めてきた獣医学部がなくなるのは、しのびがたい思いがあった」と話した。「うそというか、そういう思いをもって説明したんだと思う」とも述べ、15分ほどで質問を打ち切り、退室した。

学園は26日、面会発言についてコメントを報道各社にファクス送信。「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出した」と釈明した。中村知事は「一般論として、偽りなら謝罪、説明し、責任者が記者会見するのが世の中の常識」と学園の対応を疑問視していた。

愛媛県は、2015年2月25日に加計理事長が首相と面会し、獣医学部の計画について説明した、という学園の報告内容が記された文書を参議院に提出。学園と首相はともに面会を否定している。

ASAHI.COM

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