「これ、やろうよ」 ヤングマン誕生、西城さんの一言で
惜別 西城秀樹さん
トップスターとはこの人のことを言うのだろう。だがおごることはなく、いつでも謙虚な姿勢だった。ファンやスタッフを大切にし、何より妻と3人の子どもを愛した。
広島市出身。小学生のときにバンドを始め、高校時代にスカウトされて上京。「ワイルドな17歳」のキャッチコピーで1972年にデビューした。長身を生かしたアクションと絶唱。甘い歌声が主流だった男性アイドルの世界に、野性味とセクシーさを持ち込んだ。
野球場での屋外コンサートなど新しいことにも数々挑戦した。「僕がやっていることは歌謡曲でもロックでもなく『西城秀樹』というジャンルなんだ」と話していた。世代を超えて愛された名曲「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」(79年)は洋楽のカバーである。「これ、やろうよ」と言われた当時のマネジャーが、日本語詞を1時間で書き上げたという。
ASAHI.COM