「チャンスなのに…」公立のオンライン授業、普及への壁
新型コロナウイルスの感染拡大で休校が長引くなか、学校間のデジタル格差が広がっている。オンライン授業の普及は私立校などの一部にとどまり、公立校ではごく一部。文部科学省は小中学生を対象にしたデジタル端末の購入費を大幅に積み増すが、使いこなせる先生や端末の不足など課題は多い。
「できない理由ばかりあげている」
「全生徒が参加できないと不公平になる」「機材はどうするの」。北海道の公立中に勤める40代の女性教諭は休校中の4月、アプリを使った簡単なオンライン授業ができないかと提案したが、同僚からこう反対され、あきらめざるを得なかった。女性教諭は「生徒に何かをやってあげたいのに、できることから始めることがこんなにも困難なのかと思い知らされた。納得できない思いをしている先生はたくさんいるはず。意欲ある先生の意欲をそがないで」と訴える。
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