「終わらないパンデミックはない」磯田道史さんと疫病史

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スペイン風邪の流行時、朝日新聞紙面(1920年1月23日付)に掲載されたマスクの広告。もともとマスクは鉱山や工場などで使われており、当時は暗い色で小さいものが多かった

新型コロナウイルスの感染拡大で揺れる日本社会。いま、過去に日本をおそった疫病の大流行から学べることは何か。「武士の家計簿」や「天災から日本史を読みなおす」などの著作で知られる歴史学者磯田道史さんに振り返ってもらった。

●「要請」と「自粛」

性行為の規制まで…

 歴史をひもとくと、近代の日本社会が最初に直面したパンデミック(世界的な大流行)は、明治初めに起きたリンドルペスト(牛疫)の流行だったという。家畜間の伝染だったが、明治政府は、国民生活の細部にわたり衛生関係の法令を出した。

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