御巣鷹の父に会いに行く いまなら言える「ありがとう」
事故の翌年に結婚し、2人の子をもうけた。3年前には双子の孫、昨年9月には3人目の孫ができた。母や祖母の立場になり、「親孝行は何もしてあげられなかった」との思いが募る。
淳子さんにとって、御巣鷹の尾根は「父に会える」場所だ。今後の管理を心配する母(85)の意向で、約5年前に奈良県にあった父の墓をなくした。その代わりに尾根の墓標を朽ちにくい石製に建て替えた。新型コロナの感染拡大で気をもんだが、緊急事態宣言も解除され「行かない理由はなかった」。
孫が小学生になったら連れてくるつもりだという。父の顔を思い浮かべ、「子煩悩だったから、きっと喜ぶだろうな」と淳子さん。「私たちを見守ってくれてありがとう。お父さんのおかげで、みんな幸せに暮らせているよ」と伝えた。
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